ニンニクを上手に育てるための栽培方法!コツや貯蔵方法も解説

ニンニクの原産地は中央アジアとされており、生育に適した気温は 18 〜 20 ℃ 前後です。そのため、比較的涼しい地域での栽培に適しています。また、ニンニクには寒冷地向きと暖地向きの品種があり、美味しく育てるためには、地域の気候に合った品種を選ぶことがとても大切です。この記事ではニンニクを上手に育てるコツを紹介します。栽培ニンニクの選び方や貯蔵方法などを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ニンニクは家庭菜園におすすめの健康野菜
ニンニクは、古代エジプトで栽培されていたといわれるほど歴史の古い食材です。日本では戦後に広まりをみせ、現在では栽培のしやすさから家庭菜園でも人気があります。ニンニクの独特のにおいはアリシンによるものです。ニンニクにはビタミンB1やB2、B6が豊富に含まれており、疲労回復の効果が期待できるといわれています。またニンニクを用いた高脂血症や高血圧症に対する研究が多く行われており、ニンニクは医療業界で注目されている食品の1つといえるでしょう。
栽培するニンニクの品種を選ぶ
ニンニクの生産量は青森県が最も多いのが特徴です。そのため、関東地方や関西地方などで青森県で栽培されているニンニクを育てたいと考える方もいるでしょう。しかし、ニンニクは品種により生育に適した温度が異なります。たとえば温暖な地域で寒冷地向けの品種を使うと、うまく育たない可能性があるのです。
栽培する地域で品種を選ぶ
ニンニクは、育てる地域の気候に合わせて品種を選ぶことが重要なポイントです。たとえば、東北地方や北海道などの寒冷地では、厳しい冬の寒さにも耐えられる、寒冷地向けの品種を選びましょう。一方、関東・関西をはじめとする本州以南の比較的暖かい地域では、暖地向けの品種が適しています。地域の気候に応じて適した品種を選ぶことで、育てやすさはもちろん、収穫できるニンニクの品質にも大きな差が出てきます。
家庭菜園におすすめのニンニクの品種【寒冷地】
ここでは、寒冷地で家庭菜園をする際におすすめのニンニクを紹介します。
福地ホワイト6片
福地ホワイト6片は、東北地方を中心に広く栽培されている寒冷地向けの代表的な品種です。1片が大きく、風味やコクもしっかりしているため、料理に使うと存在感のある味わいが楽しめます。育てやすく貯蔵性にも優れており、家庭菜園でも人気の高い品種です。
嘉定ニンニク
嘉定ニンニクは、北海道や東北地方などの寒冷地に適した在来種のひとつで、寒さに強く安定した収穫が期待できます。香りや味わいは比較的マイルドで、クセが少ないのが特徴です。葉が立ち上がるように育ち、家庭菜園でも扱いやすい品種として親しまれています。
家庭菜園におすすめのニンニクの品種【暖地】
温暖な地域では、暑さに強く短期間で育つ品種を選ぶと、栽培がスムーズです。ここでは、暖地で育てやすい代表的な品種をいくつかご紹介します。
平戸ニンニク
長崎県平戸地方の在来種で、暖地向けニンニクとして古くから親しまれています。粒はやや小ぶりながらも香りが強く、保存性にも優れています。比較的病気に強く、家庭菜園でも育てやすい品種です。加熱すればねっとりとした食感と甘味が強くなり、生では薬味としてのニンニクの辛味をしっかりと楽しめます。平戸ニンニクは大きく育つのが特徴で、鱗片が10粒ほど、重さ150gほどとなるものもあります。
上海早生
中国系の早生品種で、温暖な地域での栽培に適しています。生育期間が短く、収穫までの時間が比較的早いため、初めてニンニクを育てる方にもおすすめです。また、「紫ニンニク」と呼ばれるものも暖地向け品種に多く見られますが、これは品種名ではなく外皮の色に由来した系統名です。実際には複数の品種が含まれているため、明確な品種名で選ぶのが安心です。
ニンニクの生育期間
ニンニクの植え付け時期は、地域の気候に応じて調整することが大切です。ここでは温暖地と寒冷地に分けて、一般的な目安をご紹介します。
温暖地の場合
関東以西の比較的暖かい地域では、9月中旬から10月中旬が植え付けの適期とされています。ただし、9月上旬など気温が高すぎる時期に植え付けると、生育不良を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。特に極端な高温下では、生理障害や病気が出やすくなる傾向があります。また、植え付けが遅くなりすぎると、寒さの影響で根が十分に張れず、収穫時の球が小さくなることもあります。
寒冷地の場合
東北や北海道などの寒冷地では、9月上旬から中旬にかけて植え付けるのが一般的です。冬の訪れが早いため、それまでにしっかりと根を張らせる必要があります。寒冷地に適した品種を選ぶことで、厳しい冬を乗り越え、春以降の生育をスムーズに進めることができます。
品種選びと気候のバランスが大切
ニンニクの健やかな成長には、温度が重要な要素となりますが、家庭菜園などでは温度を細かく管理することは難しいのが現実です。そのため、栽培する地域の気候に合った品種を選ぶことが、成功の大きなポイントになります。寒さに強い寒冷地向け品種や、暑さにある程度耐性のある暖地向け品種を選ぶことで、生育不良や病害リスクを抑えることができます。
ニンニクの上手な栽培方法・手順【プランター】
プランターでニンニクを育てる際は、以下の手順で進めるとスムーズです。
1. 土づくりをする
2. 種球を用意する
3. 植え付けをする
4. 芽かきをする
5. 追肥をする
6. トウ(花蕾)を摘む
7. 収穫する
それぞれのポイントを順を追って解説します。
土づくりをする
市販の野菜用培養土を使用する場合は、水はけのよいものを選びましょう。また、ニンニク専用の肥料は、ニンニクの生育に適した栄養バランスで配合されたものが多く、初心者でも扱いやすいためおすすめです。ニンニクは湿気に弱い性質があるため、過湿を避けるよう土づくりには注意が必要です。排水性と通気性のよい土壌環境を整えることで、根腐れや病害を防ぐことができます。バランスのよい土壌づくりには「顆粒HB-101」の使用も効果的です。詳しくは、以下のページをご覧ください。
種球を用意する
9月に入ると、種球の販売が始まります。栽培地域の気候に合った品種を選びましょう。インターネットで購入する場合は、品種や生育特性をよく確認することが大切です。店舗で直接選べる場合は、形がよく、大きさのそろった鱗片で、持ったときに重みが感じられるものを選ぶと良質なニンニクが収穫しやすくなります。
植え付けをする
ニンニクの植え付け時期は地域によって異なります。温暖地では9月中旬~10月中旬、寒冷地では9月上旬~中旬が目安となります。
鱗片は1片ずつ丁寧に分け、薄皮は剥かずに植える方が発芽率が良くなる傾向があります。極端に小さいものや、傷んだり腐敗している鱗片は取り除きましょう。
鱗片同士の間隔は約15cmあけ、深さ5cmほどの植え穴に、顆粒HB-101をひとつまみ加えてから植えると、その後の成長が促進されやすくおすすめです。
鱗片はとがった方を上にして植え付け、軽く土をかぶせたらたっぷり水を与えます。このとき、HB-101を3000~5000倍に薄めて使用すると、発根を促進し成長の助けになります。
芽かきをする
植え付けからおよそ1か月後には芽が出てきます。通常は1本だけ芽が出ますが、2本以上出た場合や脇芽が出た場合は、小さい方の芽を根元から取り除きましょう。小さな芽をそのまま残しておくと、主の鱗茎が大きく育たず、玉の肥大が不十分になる可能性があります。見つけ次第、早めに芽かきを行いましょう。
追肥をする
追肥は地域によって時期に多少の差がありますが、1回目は植え付けから約1か月後(11月〜12月頃)、2回目は2月〜3月頃(止め肥)を目安に行います。追肥を施す際は、肥料を入れたあとに土を軽く耕すか、薄く覆土してなじませるようにしましょう。一箇所に偏らないよう、株元から少し離した位置にまんべんなく施すのがポイントです。
トウ(花蕾)を摘む
春先になると、ニンニクの茎の中心部から花蕾(トウ)が伸びてきます。トウが出たら、なるべく早い段階で摘み取ることをおすすめします。球根にしっかりと栄養を集中させるために大切な作業です。摘み取るのが遅れると、花芽に栄養が取られ、ニンニク本来の風味が落ちる原因になります。また、摘み取りのタイミングが早すぎると、通常よりも早く分球しやすくなることがあるため注意しましょう。摘み取るタイミングは外葉と同じ程度の高さになったときが良いでしょう。
収穫する
6月頃になると茎が細くなり、葉が枯れてきます。これが収穫の合図です。根元をしっかりと持ち、途中で折れないようにゆっくりと引き抜きましょう。収穫は晴天が続く3日ほどのタイミングで行うのがおすすめです。梅雨の時期に入る前に収穫しないと、鱗茎が腐ってしまうリスクが高くなります。適期を逃すと品質や風味に影響が出る可能性もあるため、天気と葉の様子を見ながら収穫時期を見極めましょう。
ニンニクの上手な栽培方法・手順【畑】(黒マルチ栽培)
畑でニンニクを育てる際は、以下の手順で進めましょう。
1. 畑の準備をする
2. 種球を用意する
3. 植え付けをする
4. 芽かきをする
5. 追肥をする
6. トウ(花蕾)を摘む
7. 収穫する
それぞれの作業のポイントを順に解説していきます。
畑の準備をする
栽培前には、完熟堆肥をしっかり施し、水はけのよい土壌に整えておきましょう。ニンニクは過湿に弱いため、排水性のよい畝を作ることが重要です。植え付け前には、黒色のポリマルチを敷くことで、地温の安定、雑草の抑制、肥料の流亡防止、乾燥防止、生育促進などの効果が期待できます。健全な生育を支える土壌環境づくりには「顆粒HB-101」の活用もおすすめです。詳細は下記ページをご覧ください。
https://www.hb-101.co.jp/products/detail/145
種球を用意する
インターネットや店舗で、種球用として販売されているニンニクを購入しましょう。インターネットで購入する場合は、品種や地域適性をしっかり確認することが大切です。店舗で選べる場合は、形が整っていて大きく、持ったときに重みを感じる鱗片を選ぶとよいでしょう。植え付け前には、ニンニクを1片ずつ手で分割し、小さすぎるものや、病斑・腐敗のある鱗片は取り除いてください。
植え付けをする
植え付けの適期は地域によって異なります。温暖地では9月中旬〜10月中旬、寒冷地では9月上旬〜中旬が目安です。土づくり後に穴あきの黒色ポリマルチを敷き、とがった方を上にして鱗片を植え付けます。畝立てを行っておくことで水はけと根の張りがよくなります。植える深さは5〜6cm程度が目安ですが、地植えの場合は10cmほどの深さでも問題ありません。植え穴には顆粒HB-101をひとつまみ加えることで、その後の成長がスムーズになるためおすすめです。
芽かきをする
葉が15cm程度に伸びた頃、わき芽が出ている場合は芽かきを行いましょう。通常は1本の芽が出ますが、2本以上出た場合やわき芽が育っている場合は、小さい方の芽を根元から摘み取ります。小さな芽にも養分が流れてしまうため、主の球の肥大を妨げる原因になります。芽かきを行う際は、株元をしっかりと押さえて手でやさしく取り除きましょう。
追肥をする
追肥は、植え付けから約1か月後と、翌年の2月~3月頃(止め肥)を目安に行います。タイミングは地域や生育状況によって前後することがあります。追肥の際は、黒色ポリマルチに小さな穴を開けて、肥料を施します。使用する肥料は化成肥料に限らず、ぼかし肥料や鶏ふんなどの有機肥料もおすすめです。肥料が偏らないよう、満遍なく施してください。
トウ(花蕾)を摘む
4月〜5月頃になると、ニンニクの中央からトウ(花芽)が伸びてきます。見つけたら早めに摘み取りましょう。養分が花芽に取られ、球の肥大が不十分になるのを防ぐためです。摘み取りには清潔なハサミを使うのがおすすめです。摘んだトウは、炒め物や天ぷらなどにして美味しく食べることもできます。
収穫する
葉の半分ほどが黄色く枯れてきたら、収穫のタイミングです。ただし、球の肥大具合を確認するために、一部を試し掘りして状態を確認するのが確実です。収穫は晴天の日を選びましょう。雨が続く時期に収穫すると、鱗茎が腐りやすくなるため注意が必要です。収穫のタイミングが遅れると、球が割れたり、鱗茎が腐敗したり、風味や保存性が損なわれる可能性があります。
ニンニクの貯蔵方法
収穫後は、まず畑で2~3日ほど天日干しを行い、十分に乾燥させてから根と茎を処理します。このとき、茎は15~30cmほど残してカットすると、吊るす際の作業がしやすくなります。ニンニクの主な貯蔵方法は、以下の3つです。
1. 日陰につるして貯蔵する
2. 冷蔵・冷凍する
3. 調味料に漬けて保存する(醤油、ごま油、酢など)
それぞれの方法について詳しくご紹介します。
日陰につるして貯蔵する
ニンニクの茎を30cmほど残してカットし、8〜10株程度を束にしてヒモで縛り、風通しのよい日陰に吊るして保存します。軒下や雨が当たらない場所が最適です。また、ネット袋にニンニクの球だけを入れて吊るす方法もあり、コンパクトに保存できます。
冷蔵・冷凍する
冷蔵保存:ニンニクを球のまま新聞紙などで包み、チルド室に入れて保存すると1〜2か月程度持ちます。
冷凍保存:ニンニクをすりおろして冷凍用保存袋に入れる、または1片ずつ分けてラップで包み袋に入れると、3〜6か月ほど保存が可能です。使いたい分だけ取り出しやすく、料理にすぐ使えるため便利です。
調味料に漬けて保存する
ニンニクは、醤油、ごま油、オリーブオイル、酢などの調味料に漬けて保存することもできます。風味が移った調味料は、料理の味付けやドレッシングなどにも活用でき、一石二鳥の保存方法です。保存容器に漬けた後は、冷蔵庫などの冷暗所で保管しましょう。漬け方や調味料の種類にもよりますが、冷蔵保存で1年半ほど持つ場合もあります。
ニンニク栽培をする際の病気対策
ニンニク栽培では、病気の予防と早期発見が重要です。とくに注意したいのは、糸状菌(カビの一種)を原因とする土壌病害で、ニンニクに多く発生するのが特徴です。また、春先の気候や湿度など、栽培環境の変化によっても病気が誘発されるため、土づくり・排水性の確保・肥料管理などの基本管理が防除のカギになります。ここでは、ニンニク栽培で見られやすい主な病気と、予防や対策のポイントをご紹介します。
※本記事では家庭菜園でも実践しやすい農薬に頼らない対策を中心に紹介しますが、被害が深刻な場合は地域の農業指導機関や園芸専門店に相談のうえ、方法を検討してください。
黒腐菌核病の対策
黒腐菌核病は、株元にゴマのような黒い菌核が現れるのが特徴で、進行すると株全体が枯死することがあります。糸状菌(カビ)が土壌に残って発症する土壌病害の一種であり、連作や排水不良が発生要因となることが多いです。対策としては、水はけのよい畝をつくる、土壌をよく乾燥させる、輪作を行う、完熟堆肥などで健全な土壌環境を保つことが有効です。
紅色根腐病の対策
根が赤く変色するのが特徴で、進行すると葉がしおれ、鱗茎の肥大が止まるなどの生育障害が現れます。初期には地上部に症状が出にくいため、発見が遅れがちです。原因は土壌中の糸状菌による感染で、黒腐菌核病と同様に連作や排水不良、極端な乾燥・湿潤状態が引き金になります。適切な水管理を行い、過湿・過乾燥を避けること、健全な土壌を維持することが重要です。
青かび病の対策
主に貯蔵中や種球処理の段階で発生する病気で、鱗茎の表面に青緑色のカビが発生し、傷みやすくなります。発症すると葉に光沢が現れ、生育が著しく低下します。原因は糸状菌の一種で、排水不良や傷んだ種球の使用、乾燥不足などが誘因となります。予防としては、
・排水性のよい圃場を選ぶ
・傷のない健全な種球を使用する
・消毒後は速やかに乾燥させること
などが挙げられます。
赤さび病の対策
葉に褐色~赤褐色の斑点(さび状の胞子)が多数現れる病気で、重症化すると枯死する恐れがあります。周囲の株にも伝染しやすいため注意が必要です。発生要因は湿気の多い環境です。
・風通しのよい環境を整える
・株間を適切に取る
・過剰な窒素肥料の施用を避け、バランスよく施肥する
ことが予防に効果的です。
春腐病の対策
春の長雨や気温上昇をきっかけに発生する病気で、葉がしおれたり株が軟腐したりする症状が出ます。湿度が高く排水性の悪い環境や、肥料過多が要因となります。予防策としては、
・水はけのよい畝づくりやマルチ資材の活用
・雨水がたまらない圃場環境の整備
・窒素肥料の与えすぎに注意し、適切な施肥を行う
ことが大切です。
さらに効果を高めたい場合や病気が深刻な場合は、市販の農薬などの使用も検討の余地があります。
※使用する際は必ずラベルを確認し、ニンニクに適用のある製品を選びましょう。
ニンニク栽培をする際の害虫対策
ニンニク栽培では、病気対策と同様に害虫への対策も重要な管理作業のひとつです。代表的な害虫には以下のようなものがあります。
・アザミウマ
・アブラムシ
・ネギコガ
・ハダニ
ここでは、それぞれの特徴と防除方法について紹介します。
※本記事では家庭菜園でも実践しやすい農薬に頼らない対策を中心に紹介しますが、被害が深刻な場合は地域の農業指導機関や園芸専門店に相談のうえ、防除方法を検討してください。
アザミウマ
アザミウマは、ニンニク栽培で比較的よく見られる害虫で、葉や茎に小さな傷をつけながら植物の汁を吸い取ります。発生を早期に発見することが被害拡大の防止につながります。対策としては、
・青色の粘着シート(ハエ取り紙など)でモニタリングしながら捕殺する
・防虫ネットを活用して物理的に侵入を防ぐ
などが有効です。
アブラムシ
アブラムシは葉の根元などに集まり、汁を吸って株を弱らせるほか、ウイルス病の媒介となる点にも注意が必要です。大量発生すると葉の表面まで覆うように広がるため、早期発見・早期対処が重要です。風通しのよい環境で栽培することで、アブラムシの定着をある程度防ぐことができます。葉の裏や根元付近をこまめにチェックして、初期段階での除去を心がけましょう。
ネギコガ
ネギコガは、ネギ類やニンニクの柔らかい葉を好んで食害する害虫です。幼虫が葉の中に潜り込んで加害するため、見つけづらいことがあります。対策としては、
・防虫ネットで成虫の侵入を防ぐ
・定期的に葉を観察し、異変や食害の痕跡がないかチェックする
・葉の変色や巻き込みが見られた場合は中に幼虫が潜んでいないか確認し、早めに取り除く
など、予防と早期駆除の両立がポイントです。
ハダニ
ハダニは、乾燥した環境で発生しやすい害虫で、葉に小さな白い斑点が現れ、次第に葉が黄変・枯死する被害をもたらします。葉を食害しながら、別の葉へと移動して被害を拡大させる性質があるため、初期対応が重要です。葉の裏や付け根など、ハダニがつきやすい場所を中心にチェックし、ハダニの発生箇所に水を噴霧(水スプレー)して洗い流すことで、軽度の被害であれば駆除が可能です。
※水スプレーは予防というより軽度発生時の駆除手段として有効です。高温乾燥が続く時期は特に注意が必要です。
さらに防除効果を高めたい場合や発生が深刻な場合は、市販の農薬や生物農薬などの使用も検討の余地があります。
※使用する際は必ずラベルを確認し、ニンニクに適用のある製品を選びましょう。
まとめ
ニンニクには、寒冷地に適した品種と温暖地に適した品種があります。栽培地域の気候に合った品種を選ぶことが、美味しいニンニクを育てるための重要なポイントです。また、栽培にあたっては水はけのよい土壌づくりを意識しましょう。排水性が悪いと根腐れなどの病害が起きやすくなります。ニンニクの生育期には、トウ(花蕾)が伸びてきたら早めに摘み取るのが効果的です。適切なタイミングでトウを摘むことで、養分が花芽に取られず、鱗茎の肥大が促されるため、より立派なニンニクに育ちやすくなります。さらに、赤さび病などの病気や、アブラムシなどの害虫に対しても日頃から注意を払い、予防や早期発見・対処を心がけることが健全な栽培につながります。
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